米CIA、中国を監視する為の観測装置をヒマラヤ山脈に持ち込むみ、内蔵されていたプルトニウムごと紛失していた事が判明

https://www.jiji.com/sp/article?k=2025122000273&g=int

米紙ニューヨーク・タイムズ（ＮＹＴ）は今月中旬、米印の公文書や関係者の証言を基に、インドで行われたＣＩＡの秘密作戦について詳しく伝えた。
それによると、ＣＩＡは中国が初の核実験を実施した翌年の１９６５年、インド当局の協力を得て同国のナンダデビ（７８１６メートル）に登山隊を派遣。
プルトニウムが崩壊する際に発する熱を利用する携帯用発電機とアンテナを頂上に設置しようと試みた。
発電機は重さ約２３キロでビーチボール程度の大きさだった。

これらの装置は、中国が発射したミサイルの航行速度や位置の情報を含む信号を傍受できるとされていた。
しかし、登山隊は悪天候に阻まれ、頂上に到達する前に装置を置き去りにしたまま下山した。
その後、装置の回収を何度か試みたものの、雪崩で流されたとみられ見つかっていない。

ＣＩＡが作戦を行ったことは７０年代に米国で報道された。ＮＹＴによれば、当時のカーター政権は作戦に関して明らかにしないようインド政府に求めた。
インド政府はＣＩＡへの言及を避けつつ、米国と共同で装置を設置しようとしたが失敗したと発表。
その上で、山麓で調査した結果、汚染は確認されず、最悪のケースでも水源への影響は「無視できるほど小さい」と結論付けた。

ＮＹＴ報道を受け、インドの与党議員はヒマラヤの氷河を源流とするガンジス川沿いに住む人々の健康影響を懸念。
Ｘ（旧ツイッター）で「今こそ子供たちを守るべき時だ」と、対応を訴えた。
温暖化で氷河融解が加速していることも懸念に拍車を掛けている。