USスチール買収の日本製鉄アメリカ人にしゃぶり尽くされる、技術移転を強制されリストラ計画は撤回赤字でも工場閉鎖できず強制稼働

ジャパンの言いなりになるもんか…買収したUSスチールに振り回される「日本製鉄の憂鬱
日本製鉄がトランプ大統領にしゃぶり尽くされる…日本の地方経済に打撃を与えかねない「身勝手な選挙対策

しかし、USスチール側は「あくまでも米国の企業であり、日本企業の言いなりにならない」という考えが強いと見られる。さらにトランプ政権の介入により、重要事項への拒否権などを持つ「黄金株」を米国政府に付与せざるを得なくなった。

実際、9月にはUSスチールの米工場の閉鎖計画が黄金株により阻止された。
日本製鉄は近年、中国企業との競争激化などにより国内高炉の休止や海外事業のリストラを断行し、収益性向上を実現してきた。しかし、黄金株により米国事業を自由に展開できず、USスチールの高コスト体質も改善が難しい。

2026年3月期の連結最終損益は600億円の赤字に拡大する見通しで、米国事業の不透明感が増している。

前編記事〈ジャパンの言いなりになるもんか…買収したUSスチールに振り回される「日本製鉄の憂鬱」〉では、こうした日本製鉄の現状を詳しく解説している。
今後、トランプ大統領は、USスチールへの介入を強める可能性が高い。
その一つとして、トランプ氏がレアアース関連の投資をUSスチールに求め、日本製鉄が資金を負担することが懸念される。ライバルであるクリーブランド・クリフスは、国内でのレアアース（希土類）生産を検討すると発表した。USスチールも同業として、レアアース事業の展開を要請されるかもしれない。
選挙対策に利用される…
主に、クリフスはミシガン州とミネソタ州で希土類を採掘できる可能性があるという。
ミネソタ州では、USスチールも鉱山を運営している。レアアース調達で対中依存の引き下げを急ぐトランプ大統領が、USスチールにクリフスなどとの協業を求めることも考えられる。
その場合、日本製鉄はレアアース分野で追加の投資を迫られ、計画通りに採掘が進まない可能性もある。財務内容への影響にも対応が必要かもしれない。
雇用面でも、米国政府から日本製鉄に対する要請は強まる懸念もありそうだ。

国内でリストラの可能性も

当面、日本製鉄はトランプ政権や労働組合との利害調整を優先することになるだろう。
それによって同社の構造改革は遅れ、USスチールの収益性は当初想定した通りに上向かない懸念が残る。日本製鉄は、米国以外の地域での構造改革で利益率を維持することになるだろう。

日本製鉄の憂鬱「子会社USスチール」がワガママ放題

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