実質賃金が下がり続ける今の日本、リフレ理論的には「期待インフレの形成期間」にあたるため問題なし！と判明www

2. リフレ理論の中核
（例えば、2013年に日本銀行が開始した『異次元緩和』は、量的緩和・インフレ目標・フォワードガイダンスの三点セットを明示的に実行した政策であり、リフレ理論の実証事例として位置付けられる。日銀は年80兆円規模の国債購入を実施し、2％のインフレ目標を掲げたが、期待インフレ率の持続的上昇には至らなかった。）
リフレ政策の理論的枠組みは、貨幣数量説を基礎とする。すなわち、中央銀行がベースマネーを拡大し、それがマネーサプライを通じて総需要を刺激するという構図である。この一連のメカニズムは、以下のように定式化される：

１．貨幣供給の拡大：中央銀行が国債などの資産を購入し、ベースマネーを市中に供給する（量的緩和）。
２．期待インフレの形成：市場が将来的な物価上昇を織り込み、現在の実質金利（名目金利－予想インフレ率）が低下する。
３．実質金利の低下：資金調達コストが低下し、企業の投資意欲および家計の消費が刺激される。
４．総需要の拡大：結果として、名目GDP成長率が上昇し、デフレからの脱却が図られる。

この構造を補完するために、政策当局は複数のツールを用いる。

量的緩和（Quantitative Easing）：資産購入を通じてベースマネーを増加させる。

インフレ目標政策（Inflation Targeting）：明示的に物価上昇率の目標を設定し、市場に予測可能性を与える。

フォワードガイダンス（Forward Guidance）：将来的な金利の据え置きや物価目標の持続を約束することで、期待形成に影響を与える。

これらはすべて、「インフレは常に貨幣的現象である」（M. フリードマン）という命題に依拠している。この立場においては、実体経済の停滞もまた貨幣的要因によって説明可能であり、したがって政策的に修正可能であるとされる。
https://note.com/kame_legal/n/n746bd22f3fe1