中高年男性（おっさん）が政治にハマるのは、心理学的・社会的な背景が複合的に関係しています。

さらに、人生の中で抱えてきた不満や怒りが、
「社会はこうあるべきだ」という正義感と結びつきやすくなります。
政治はその不満を投影しやすい対象であり、
他人や政府、外国、若者などを批判することで「自分は正しい」と思える構造があります。

また、SNSやYouTubeのような“語れる場”が存在することで、
知識や意見を披露し、承認欲求や優越感を得る機会も増えました。
「俺は情弱じゃない」「本質をわかっている」と思いたい心理が働きます。

このような政治への没頭は、実際には「人生の停滞感」を外に投げていることが多い。
つまり、自己肯定感を保つための防衛的行動ともいえます。

さらに、年を取ると身体的な娯楽よりも、言論や思想といった知的刺激の方が中毒性が高くなります。
「政治はスポーツ観戦のようなもの」と感じる人も多く、
政党や候補者を応援することで一体感や勝敗のスリルを楽しんでいるのです。

加えて、男性は進化的に「序列」や「支配・対立」を重視する傾向があり、
政治の世界はそれにマッチした“闘える構造”になっています。

このような行動は、社会の中での自己価値を保つための一種の儀式とも言えます。
要するに、「怒り」と「承認欲求」と「正義感」が交差する場所が政治なのです。