茨城県知事「高校娘のホームステイ先が母子家庭で貧しい家だった」

高校一年生の一人娘をYFU(Youth For Understanding)国際交流のプログラム で一年間米国への留学に送り出した。
何事にもマイペースの娘には珍しく、自分から留学プ ログラムを見つけてきて、ぜひ行きたいと言い出したので、
親としては娘のやる気を尊重し て応募させることにした。

ほとんどの応募者が高校二年生の中で、一年生ながら辛うじて試験に合格し、
いよいよ 6 月 に出発という段になったが、なかなかホストファミリーが決まらない。

友人や先輩の話を聞 いて、勝手にプール付きの豪邸に住む裕福な家庭を夢見ていたらしい娘のところに通知が来 たのは、出発予定の一週間前だった。

ホストファミリーは、何とシングルマザーで 4 人の子持ち!
離れて暮らしている長女を 除いて、高校二年生の次女、それに 5 歳と 3 歳の息子が一緒に住んでおり、
小さな自動車配 送会社を経営しているようだった。
早速、家の周辺をGoogle Earthの衛星写真でチェックしたところ、
広い草原の中に家が ポツンと数軒あるだけの景色が浮かび上がってくる。
「あれ? 住所を間違えたかな?」

あまりに期待と異なる画像に、再度住所を確認してチェックしてみるものの、また同じ景
色が映る。家族ともどもしばし言葉を失ってしまった。

それから一週間後、今さら後に引くこともできず、大きな不安を抱え、半ベソで出発した娘であったが、
ホストファミリーに温かく迎えられ、学校にもすぐになじんで、今では毎日楽しくやっているようである。

それにしても、娘は素晴らしいホストファミリーに出会ったものである。
決して裕福な家 庭ではなく、後で知ったことだが、一番年下の3歳の男の子は目に障がいがある。
自分たちの生活だけでも大変だろうに、まったくのボランティアで日本からの留学生を一年間も受け 入れるなど、なかなかできるものではない。
http://www.doyukai.or.jp/publish/2013/pdf/2014_02_09.pdf